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高橋かつのりが自身の考えや想いを綴るコラム『夢だより 風だより』

夢だより 風だより【第七十二想】
2006.03.01

宝物は足元にある

 新聞報道でご存知かもしれませんが、上高根沢の湧水池「おだきさん」が国の疎水百選に選ばれました。二月十九日には「まち普請志民の会」の方々がポンプで池の水を吸い上げ、空き缶などのゴミや池底の泥さらいをやってくださいました。「おだきさん」という名前は聞き慣れない名前ですが、この湧水池には「おだきさん」という貧しく美しい娘の伝説があるのです。このことは「子どもが書いたふるさとの伝説集」や高根沢町史民俗編に載っています。どちらも図書館に置いてありますから読んでいただければ幸いです。

 

 私が小さい頃、高根沢町には湧き水がいたるところにありました。しかし今は数少なくなり、「おだきさん」は残された貴重な湧水です。町長に就任した平成十年、初めて「おだきさん」を私は知りました。今は町の文化財に指定されていますが、当時「おだきさん」は文化財でもなんでもなく、町文化財保護審議会の方々の調査を経て、平成十三年八月に町文化財に指定することが出来ました。その「おだきさん」が日本の疎水百選に選ばれたのです。この湧水池を守ってこられた所有者である見目憲司さん修一さん親子に心から感謝を申し上げると同時に、この湧水池と伝説をしっかりと子ども達に伝えていかなければと誓いを新たに致しました。

 

 

三月議会

 いよいよ三月議会が始まります。三月議会のメインは新年度予算審議です。新年度予算案の中で大きいものといえば北小学校改築予算です。

 

 北小学校改築に当たっては、昨年、北小学区の皆様に検討委員会を作っていただき、議論を重ねてきました。地元の検討委員会、学校、教育委員会の間で、原案をたたき台として何度も変更や修正を行いました。子ども達の安全のために管理を優先したい学校側、対して、これまでのように学校は単なる学校だけの機能ではなく地域交流の拠点として機能すべきと考える町側。一月に新聞折り込みにて配布した「高根沢町地域経営計画(案)」にも明記されているとおり、地域で子どもを守り育てていくのならば、学校は地域に開放されなければならないと考えている私は、思いきって南側の一番いい場所にあった校長室を北にずらし、そこに地域交流スペースを配置しました。それに対して何と有り難いことでしょう、検討委員会の皆さんは「私たちに一番いい場所は要りません。ここにはやっぱり校長先生にいてもらいましょう」と言ってくださったのです。先月号に書いた「極楽の釜上げうどん」のような話だなあと思わず感じました。そんな作業の結果、子ども達の安全(管理)にも配慮し、しかも地域交流も可能な基本計画が出来上がったと考えています。

 

 さらに嬉しいことは、検討委員会の皆さんが木造校舎を提案してくださったことでした。旧校舎は町で最初の鉄筋コンクリート校舎です。鉄筋コンクリートはいつまでも朽ちることのない夢の建物という幻想が支配していた四十二年前に建てられました。今やその幻想はありません。それどころか、子ども達の精神状態や情緒を考えると木造校舎こそ相応しいとの研究報告も出ているのです。

 

 教育委員会に私はこんな提案をしています。「木造校舎ならば、材料となる材木は鬼怒川や五行川、井沼川の上流にある材を使ってくれませんか。たんたん田んぼの高根沢の米を守って来てくれたのも、町営水道の美味しい地下水も、きれいな空気も、みんな上流にある山々のお陰なのです。私たちにできる恩返しを山々にしましょう。そしてそんな校舎の中で子ども達にこのことを話しできたら素晴らしいことじゃないですか。」

 

 北小改築を含む予算案は三月議会で慎重に審議されます。可決成立の後には、今年度予算と同様に「平成18年度 高根沢町予算のあらまし」という小冊子にし、新聞折り込みにて全戸配布を行う予定です。町民の皆様にはどうか目を通していただけますようお願い申し上げます。

■こちらのコラムに関して

こちらのコラムは、高橋かつのりが高根沢町長在任時、高根沢町の広報誌『広報たかねざわ』で執筆していたコラム『夢だより 風だより』を、高根沢町の許可を得て転載しております。
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