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高橋かつのりが自身の考えや想いを綴るコラム『夢だより 風だより』

夢だより 風だより【第二十一想】
2001.02.01

 新世紀のはじまりに話題の中心になったのはマスコミで報道される成人式であったと思います。私も新年会に出席するたびに、高根沢町の成人式はどうだったか、との質問攻めにあいました。

 

 わが町では、今年の成人式も昨年同様、成人者の中から実行委員を募り、結果12名の実行委員の手によって挙行されました。何度も会議を開きましたが、最初の会議のときに「式典をやらなければならない決まりはどこにもない。皆さんがやりたくなければ式典などやらなくていいのです。どのような形がふさわしいのか自由に議論をしていただきたい」との私の考えを伝えました。

 

 成人者の皆さんは、成人することの社会的な意義を真剣に議論してくださいました。そして、式典は行うこと、両中学校の恩師の先生から言葉をいただくこと、終了後参加者で「おはなし会」を行いたいことを決めました。当日は成人者みずから司会をつとめ、式典所要時間は20分、恩師の先生方の話を私語ひとつなく聞かれ、終了後場所をトレーニングセンターに移した「おはなし会」もほんとうに実のあるものになりました。

 

 一部地域の成人式の報道で、ともすると若者に対する大人の視線が厳しくなりがちですが、「若者」といってもさまざまなのです。

 

 「一年後を考え稲を植える。十年後を考え木を植える。百年後を考え教育を施す。少しでも社会に役立つように頑張っていきたい」箕輪祐一。これは「さるとり文集20」(さる年、とり年生まれの20歳の文集という意味で、福田朋子さんの命名)の中の一文です。この文集も成人者が作ってくれました。

 

 使命感。「ただ単純に人の役に立ちたいと思った。そして今、私は看護の道を歩んでいる。私だから創り出せる看護ケアを1人でも多くの人々に提供していきたい」内川由美。

 

 内省。「花も美しい。月も美しい。それに気付く心が美しい」ヤマモト。「休むことも大切…」彩美。

 

 友よ。「☆みんなへ☆何があっても死んぢぁダメ。死んだらおわり。生きろ☆」コグチアサカ。

 

 他の市町村の成人式はわかりませんが、高根沢町の成人式と成人者はこのようでした。そしてこのような若者たちであれば、私がメッセージとして贈った「成人者の皆さんに知っていてほしい。家を離れ、学校を離れた三宅島の少年少女たちが、今も歯をくいしばって生きていることを。泣いている1年生がいたら2年生が親になり、馴染めない3年生がいたら4年生が寄り添い、地球を相手の先の見えない戦いを辛抱強く続けていることを」の意味を理解していただけたと思っています。

■こちらのコラムに関して

こちらのコラムは、高橋かつのりが高根沢町長在任時、高根沢町の広報誌『広報たかねざわ』で執筆していたコラム『夢だより 風だより』を、高根沢町の許可を得て転載しております。
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