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高橋かつのりが自身の考えや想いを綴るコラム『夢だより 風だより』

夢だより 風だより【第九十九想】
2010.10.01

輸出米「なすひかり」収穫式

輸出米「なすひかり」収穫式

 栃木県生まれの、しかも高根沢町産の「なすひかり」が今年も香港に向け、輸出されます。九月三日、記録的な猛暑の中、上高根沢の高根博さんの圃場で収穫式が行われました。昨年は高根沢町から約十五トン、今年は約二十八トンが輸出される予定です。

 私がまだ小さい頃、外国産の物は舶来品と呼ばれ高級品の代名詞でした。今でこそバナナを毎日食べてもお金持ちとは言われませんが、その頃のバナナは、病気になった時か遠足の時にしか口にすることが出来ませんでした。

 当時は為替レートが一ドル三百六十円。現在は八十五円。つまり同じものを買うのに、今は当時の四分の一以下の値段で買うことが出来るのです。それに加えて国民の所得水準も上がりましたから、外国産の品物が本当に安く手に入るようになりました。逆に言うと、日本からの輸出品は外国の人にとってとても高くなったのです。

 

 そのような状況の変化に伴って、諸外国からは農産物の輸入圧力がずっと続いてきました。しかし、いくら安いからといって、国内の農業など潰してしまって全てを輸入すれば良いという考えは、目先だけの損得しか見ないとても危険な考え方です。もし仮に、外国が輸出を止めたらどうなるか。もし仮に、為替が急激な円安に振れたらどうなるか。国内農業が壊滅したら私たちは外国の農産物に頼るしかありませんから、輸出を止められたら飢えるしかありませんし、円安に振れれば高い農産物を買うしか方法がなくなるのです。

 

 そんなこと言っても現実はこんなに円高だろうと反論があるかもしれませんが、今後長期的に見れば、間違いなく円は安くなります。国内総生産額は今年中国に抜かれ、他の新興諸国も発展が著しい。国と地方の借金は国内総生産額の二倍近い水準になりつつあり、それでも国民の貯蓄で国債を買い支えているから何とか長期金利が安定していますが、もうそろそろ限界に近づいています。

 中国を始めとするアジア諸国の富裕層が増えてきた今、世界一安心で安全な、しかも美味しい日本の米を始めとする農産物の輸出を、十年二十年という長期的視点に立って組み立てる時が来たように思います。

 唯一つ心配なことは、日本人がもっとも不得意とするものが、長期的視点ということです。政治家も目先の利益、有権者も目先の利益だけだとしたら・・・、この先は申し上げなくてもお分かりになると思います。

 

 

新米まつり

新米まつり

 九月十一日(土)十二日(日)の両日、元気あっぷむらにおいて、新米まつりが開催されました。開催主体は台新田ふるさとづくり協議会(古口隆之会長)。元気あっぷむらの西側に広がる豊かな大地からとれた高根沢産コシヒカリ。しかも通常の栽培法よりも農薬・化学肥料の使用を五割以上減らした減農薬減化学肥料米。事前の予約は百四十俵ほどでしたが、当日になって「予約なしでも買えるんですか?」というお客様が殺到し大盛況となりました。用意した新米は土曜日のうちに売切れてしまい、土曜日の夕方から稲刈りをするという嬉しい誤算もありました。

 

 当日の会場でのお客様の声です。

「高根沢のお米は美味しいんだよね~!」

「なかなか買えないんだよ、高根沢のコシヒカリは」

 さらに、新米の試食をした和食屋のご主人が、

「店で使う米をこれからは高根沢のコシヒカリにしたいんだが、今食べた米を作ったのはどの人?」

と、ビジネスチャンスも生まれたようです。新米まつりの後も、古口隆之協議会長のところには新米を求める電話が連日かかってきているということでした。

 

「間違いなく、動けば変わる!楽しそうに振舞っていると、いつか本当に楽しくなる。」

そんな言葉が、実際に本当になっていく姿を、直接目の前で見る思いでした。

■こちらのコラムに関して

こちらのコラムは、高橋かつのりが高根沢町長在任時、高根沢町の広報誌『広報たかねざわ』で執筆していたコラム『夢だより 風だより』を、高根沢町の許可を得て転載しております。
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